クレジットカードのこれからを考える(その1)

クレジットカードのこれからを考える(その1)

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こんばんは。keisukeです。
 
だいそれたタイトルですが、自分が関わりの深い業界であるクレジットカードについてちょっと考えてみたいと思います。
とは言え、私はクレジットカードの基幹システムの保守開発をしているだけであって、クレジットカード会社の企画に携わったりしているわけではないので、所詮はしろーと発想になってしまうのですが。
なので、本職の人たちからみたら、そんなこととっくに考えてるわ!というお叱りを受けるような内容なのかもしれませんが、その点はご容赦ください。
 
2013-03-31 18.35.38
まず、クレジットカード会社の主な収益を述べたいと思います。クレジットカード会社の収益は、主には下の2点になります。
 
①「ショッピングリボ」や「総合割賦」などの利用手数料や「キャッシング」の金利手数料を含めた「クレジットカードの利用手数料」
②クレジットカードにて代金の支払をしてももらう側の飲食店や販売店、つまり「クレジットカードの加盟店」から受領する「加盟店手数料」
①は皆さんもよくご存知だと思います。クレジットカードで利用した金額の支払を延長することによって、その手数料をクレジットカード会社がもらうというもの。
簡単に言うと、クレジットカード会社がカードの利用者に短期的にお金を貸す。クレジットカード利用者は、返済期日を延ばすことができるというメリットを、利用手数料を支払うことで享受できるというシステムです。
次に、②の「加盟店手数料」ですが、自分で店舗を持っていないような仕事の人だと、意外とこの存在って知らないのでは?
(私も現在の仕事を始めるまでは、②の存在を知りませんでしたし。。。)
 
たまに、「クレジットカードを使用される場合は、5%の手数料を頂きます。」という飲食店などがあるかと思いますが、まさにあれはその加盟店手数料をカード利用者側に支払ってもらおうとしている、ってことです。現金で払うと発生しないはずの損失(加盟店手数料)が、クレジットカードを使用されることで発生してしまいますからね。お店側としては正直うれしくない話です。
(でも、クレジットカードを使用すると値段が高くなります、ってお店側が言うのは規約違反となるはずなんですけどね。。。。)
 
でも、かといってクレジットカードが使えないお店になってしまうと、クレジットカードで支払するお客さんを失ってしまいます。
加盟店側は、上位のような機会損失を防ぐために、加盟点手数料を支払っているという訳です。
 
つまり、クレジットカード会社は、会員がクレジットカードを利用する度に、カード利用者、加盟店の双方から手数料を受け取っていると。
これにより当然クレジットカード会自体も儲かるし、カード利用者、加盟店の双方にもメリットを与えている。
いやー、よくできたビジネスモデルだと思います。正直、クレジットカードって形を変えたとしても、今後このビジネスモデルがなくなることはありませんね。
 
で、クレジットカード業界、どの程度儲かる業界かと言うと、2010年のクレジットカードの利用総額が、日本だけでなんと、「34兆円」!!!
「兆」っすよ、「兆」。
 ※参考サイト:(世界標準のクレジットカードビジネスモデルを実現する 【フェアカード】
しかも、これで、まだ日本のクレジットカードの利用率は10%程度。残りは現金支払なので、まだ90%も伸びる余地がある市場だと。
そして、現金決済がカード決済に置き換わるだけなので、多少経済が停滞しようが、この市場が縮小することはない。
車とか電化製品とかの市場って、日本国内だと結局パイの奪い合いにしかならなくて、市場規模が大きくなることってほぼ無いですからね。
ちょっと考えただけでもこの業界がとてつもないポテンシャルを秘めていることがわかります。
 
と、導入部を説明しているだけで結構な長さになってきたので、続きは次回で。
次回は、私の考える新しいサービスとかを述べてみたいと思います。